頭を傾げると、
私は勝手に荒木のアイスを食べた。



「アイス…か」


何だっけ…?

何かすごい印象深い感じ。


考えているうちにアイスが食べ終わり、

「帰ろっか!」

と私が言うと皆は再び歩き始めた。


本橋は上を向きながら、

荒木は半泣きになりながら、

華音は私の腕を持ちながら、


考え事をしているように見えた。


その内容が何かさえも知らずに、

私も歩いていた。