その少女は、きょろきょろと周りを気にするような素振りを見せ、スカートのポケットに手を伸ばすと…。

キラリと鋭く光るカミソリのようなものを取り出して、誰かの上靴に仕込もうとしていた。

上靴にそれを入れる間際に、俺はそいつの腕を掴んだ。

「何やってんだよ、沢島!」