勝ち誇ったように眠る五十嵐の隣で、私は敗北感に包まれていた。

もー!

何なのよー!

何て言って見るものの、そんなのは単なる負け犬の遠吠えにしか過ぎない。

悔しーですっ!

悔しがって見ても、負けたは負けた。

眠ってる五十嵐が憎たらしいったらありゃしない!

その意味も込めて、にらむように五十嵐を見つめた。

グラサンかけてるからわからないけど、目ェかわいいんだな。

…じゃなーい!

騙されるか!

「…んっ」

ヤバッ!

起こした!?

ハラハラドキドキの私をよそに、五十嵐は寝返りを打った。

な…何よ〜。

めっちゃビックした〜。

「…り」

へっ?

何か言った?

「…み…どり…」

みどり?