私は職員室に飛び込んだ。
「小田切くん!!!」
「ハナ!?」
ぜえぜえと肩で息をしている私を見て、目を丸くしている小田切くんと先生たち。
「小田切く……おは、よー……っ」
「おはよーじゃねえよ……。
何しに来たんだよテメェ……。
わざわざ挨拶するために来たのか?」
職員室の奥に置かれたパイプイスに座らされている小田切くんにの元に急いで駆け寄る。
でも、担任の先生によって阻止された。
「ハナさん、ちょっと今小田切くんと大切な話をしているので、用事があるならまた後で……」
「先生のバカ!!!」
「はい!?」
私は先生の前に携帯の画面を突き出した。
「え……?」
「これで分かった!?」
携帯の画面を怪訝な顔で見つめた先生は、しばらくして首を傾げる。
「……なんですか、これは」
「へ?」
私は携帯の画面を確認する。
画面に映っていたのは、昨日、下校中に発見したハートの形をした犬の糞の写メ。
うぎゃあああ!!!
間違えたあああ!!!
ははは……恥ずかしいっ!
「ち、違う違う!
こっちこっちー!」
私は画面を切り替えて、再び携帯を先生の前に突き出した。
「こ……これは……」
昨日、放課後に撮った例の写メ。
写メの中で教室を破壊してるのは、小田切くんじゃない男子たち。
「私、昨日の放課後見たんです!
教室を荒らしてたのはこの人たちで、小田切くんじゃありません!
それに、小田切くんは昨日、ヒナを助けた後すぐに帰ったので、この事件が起こった6時頃はもう校舎内にはいませんでした!」
「ヒナ……?」
「だ─────ッ!!!
テメェ余計なことまで言ってんじゃねえよ!!!」