十雅はまた語りだした

「俺の名前な、兄貴と一文字違いなんだ

 笑われるかもしんねえぇけど俺、ああ言ったときの兄貴を見てまじで尊敬したんだ

 そんな人と一文字違いの名前ってすげえ嬉しいことだとおもわねえか?」

あたしはすごく嫌な予感がした

胸がざわつく

でも確かめずにはいられない

「……お兄さんの名前…なんて言うの?」

心拍数があがる

冷や汗がでる