1人残された俺は綾乃の部屋を見渡した。


ほんと、なんか久しぶりだなぁ。


すると机の上にノートみたいな物が置いていた。


「なんだこれ。」俺はそれを取ると中を見た。


え、これってもしかして台本じゃん!!


それにすげー!有名な俳優ばっかりだ。


そんな中に綾乃の名前も入っていて、なんだかすごい距離を感じた。


すると『お待たせ〜お茶しかなかったよ。』と言いながら、飲み物を持った綾乃が帰ってきた。


台本を手に持つ俺を見て、勢いよくそれを取り上げた。


『もしかして、みた?』


「え…うん。見たら駄目だったの?」


『そんな事ないけど…どこまで見たの?』


「共演者の名前が書いてるとこだけど。」


『あ、そうなんだ。』綾乃はなんだかほっとしたような顔をして、俺に飲み物を渡した。


「どんなドラマなの?」


『うーん恋愛ものだよ。私は主人公の妹役なんだけど、セリフいっぱいで大変だよ〜』


「へーそうなんだ。頑張れよ。」

俺はお茶を飲み『じゃあそろそろ、帰るわ。』と綾乃の部屋を出た。


「帰っちゃうの?もう少しいたらいいのに…。」


上目遣いでそんな事を言う綾乃を見てると、理性なんか保てないから……。


『また明日な。』
俺は綾乃と分かれ、家に帰った。