誰も何も言わない中、祐さんが、口を開いた。
「この人は俺の婚約者なんだ」
は??
は??
何言ってんの?
「来年の春、卒業と一緒に結婚するつもりだ」
「お前っっ……!」
がたがたっと椅子が倒れて、俺は考えるより先に祐さんの胸元をつかんでた。
「あいつは?」
「……」
「実桜は?どうしたんだよっ?!」
「……別れたよ」
は?
俺は祐さんの胸元をつかんだ力をするすると解いた。
さっきの実桜の最後の表情がわかったような気がした。
でも、あいつ……すげーさみしい顔してたんだ。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
設定されていません
読み込み中…