「なんだよ、やっぱりお前ら、なんか変だぞ?」
そういう俺の眼に入ったのは、ぴょこっと顔を出した祐さんの顔。
「ほら!噂をすれば、だって!祐さん!俺帰ってきたぞ!今あんたの…話……」
俺の言葉は驚きで途切れてしまった。
祐さんと現れたのは髪の毛の長い美女。
背の高い祐さんと少ししか変わらないその女性は、「こんにちは」と言ってにこっと俺に手を差し出した。
「はじめまして」
「誰?あんた」
「私、川瀬雅といいます。もしかしたら元くん?祐くんからお話は聞いてるわ。ヨーロッパに行ってるんですって?お話聞きたいわ」
俺はその女性に生返事をしてから祐さんに向きなおった。
「祐さん、どういうこと?これ…」
「元……」
チエが立ち上がった俺を座らせるように肩を押した。
「どういうことだよ、これ」