着いた建物の前で看板を眺めた。
『○○図書館』
へ~、こんなとこで働いてるんだな。
小さい子供を連れた親子連れが大きい袋を持って中に入っていく。
看板横の木々が、もうすっかり葉を落とした枝を揺らしている。
もうすぐ冬になるんだな。
俺は少し身震いをして、中へ入って行った。
外とは変わって暖かい館内にはさっきの親子連れや、眼鏡をかけたお年寄りが何人かいたけど、静かな雰囲気が漂ってた。
やべ。
俺、こういう雰囲気苦手かも。
本が嫌いだし。
何しろ、読むことが苦手だし。
覚えるのはボディーで!っていうのが俺の流儀だし。
図書館には致命的な俺の性格。
早く、あいつを探さなきゃ…。