靴も脱がずに押しつけられた体は、壁から床にもたれ落ちる。


「祐…痛い、よ」


何も言わずに重ねられた唇はこれまでにないくらい乱暴で。



それはきっと彼の怒りを示している。



「いや……っ……んっ」



再び重ねられた唇は、今度はそっと触れるように優しくて、



私は思わず目を閉じた。



熱い涙が頬を伝っていく。



こんなに好きなのに。


私は今彼を傷つけ続けてる。


こんなに大事で愛しい人を。




「ミオ、違うよな。俺のこと好きだって、言ってよ」


祐の唇が首筋を這いながら言葉を紡ぐ。



そのすべてが、愛しい。


こうやって、祐の唇が私の体に触れてくれるのが一番好きだった。



だけど…。



だけど……っ!