「だから・・・あなたが佑さんの近くにいてあげて・・・って私が言えた義理じゃないけどね・・・本当にごめんね」
涙を浮かばせた雅さんをせめることはできなかった。
その涙は、ウソのものじゃない。
きっと、佑が大好きで大好きでたまらなかったんだ。
「佑さんの目指してる夢を一緒にかなえて上げれるのは、私じゃなかったの。だから・・・」
「・・・・・・」
「二階堂の病院のことは・・・大丈夫よ。家の父もわかってくれたわ。これからも提携は続けていくって、言ってくれてる」
じゃぁね、と言って、雅さんが席を立って去っていった。
・・・何を考えたらいいんだろう。
私はしばらく力が抜けたように、動けなかったんだ。