「じゃぁね。バイバイ」
ヒロと別れ、私達はどちらからともなく、手をつないで歩く。
いつもと同じように。
そっか。
私達はいつもこうやって歩いてたよね。
手をつなぐことはなくても、中学の頃から。
テストの成績が悪くて。
チエに彼氏が出来て取り残されて。
同じ高校に合格が決まって。
私達はチエと3人でこうやってずっと歩いてきた。
「チエ・・・良かったね」
「ああ」
でもなぜか、すこしだけ会話が途切れがちになっちゃう。
意識しすぎなのかな。
「あいつが母親なんてちょっと笑えるけどな」
「そうだよね。・・・でも今日すごく綺麗だった・・・」
「あぁ」