思わずチエの肩にぎゅーっとつかまると、
「実桜、重いって」
「ごめん・・・けど、嬉しい」
本当は私が助けてあげなきゃならないのに、
いつもこうやって気持ちを助けてくれるチエ。
ごめんね。
私がもっと強くなればいいのにね・・・。
「ん~~~辛抱ならん!やっぱり乾杯しよ!実桜と乾杯したい!」
「チエ!」
え~~~と、ってアルコールメニューを見るチエは、ジュンがしかるのも聞かないふりをして、オーダーを頼もうとした。
その時、タイミングよくまた黒色の腕がすっと伸びてきて、
チエの前にグラスをコトンと置く。
「お前はこれ」
元は少し湯気が立ち上る飲み物を指差した。