俺は待ちきれなくて、校門がよく見える外のベンチに、腰掛け、着ているコートの襟をたてて首を隠した。



早く会いたい。ミオ。



隣に気配を感じて横を見ると、ポケットに手を突っ込んだヒロがどかっと座った。



「俺も、待つ」


「いいよ、寒いから」


「いや、お前のためじゃなくて、元に用事があるだけだから。ほら俺元が帰ってきてからまだあいつに会ってないし・・・」



なんてそっぽを向きながらいうそのヒロの下手なウソと優しさに俺はふと泣きそうになった。


涙腺がおかしくなってるのかもしれないな。



学食の中で宴が始まった声が、こちらにも遠く聞こえてきた。



「あいつら、元気だよな・・・」


ヒロが誰ともなしにつぶやいて、そして静かに言葉を発した。





「なにがあったんだ?」