俺ははっと気づく。 そして、さっきのろのろと上ってきた螺旋階段を駆け下り、 玄関から飛び出た。 後ろで雅の叫び声が聞こえたけど、 もう振り返りはしない。 タクシーをとめ、さっきの道を戻った。 早く。 早く早く。