きれいなドレスを身にまとった雅の顔は恐怖でゆがんでいる。
「佑くん・・・」
「どういうことだよっ!?」
「佑・・・ごめんなさいっ!」
そういって母さんが泣き崩れた。
俺は突っ立ったまま、その泣き声を聞いていた。
「ミオちゃんに言ったのは私なの。本当にごめんなさい・・・ごめんなさい・・・」
そして、泣きながら、母さんはあの日の出来事を俺に話してくれた。
きっとずっと胸にためてきたんだろう、言い終わる頃には少し落ち着いたように思えた。
俺は・・・
「佑さん・・・!」
雅の声には振り返らないで、ふらふらとその場を後にしたんだ。