「もしもーし?どちらさん?」

近くからテンションの高い声がする。

声のする方を見ると、駿さんが私の携帯に勝手に出ている。

「ちょっと、駿さん!返してください!!」

あたしの言葉を完全にシカトしている。

「あーそういうのはね…」

志帆の相談受けてるの?

そういうのって、友達がのってあげることでしょ?

しかも、あたしが答えれそうになかったその相談に簡単そうに答えている。

友達失格かなぁ?

そう思ったら、駿さんと今だけは話したくないと思った。

志帆はいっつもあたしだけ頼りにしてきてくれたし

志帆はあたし以外に相談はしないの。

だから、志帆はあたしのことすごく頼ってるのかなぁって…

でも、本当はあたしの答えなんて普通?

話になんない?

それとも、他にも相談してた?

そんなこと考えていると頭が痛くなってきた。

勉強しよう、と。

駿さんを残して図書館ではなく、自習室へと向かった。

あたしはこのとき駿さんに嫉妬してたんだ。

自習室には数人の人が勉強してた。

あたしは一番後ろの席に座って静かに勉強した。

苦手な科目から始めた。