「お前が好きだ。 もう一度、 最初からやり直したい。 俺と 付き合え」 耳の穴に手を突っ込んで、 軽く掃除していた私は、 あやうく、鼓膜を突き破るところだった。 「ごめん、 私、最近耳掃除してなくて。 もう一回言ってくれる?」 これは、罠だ。 絶対何か裏がある。 散々な目にあってきた私は、 警戒ビームの出力を最大限に上げた。