職員室を出ると,そこにはたまたま日番の仕事をしにきていた美砂がいた。
「あれっ…!?しおり!?」
「美砂~!久しぶりっ!!」
飛び跳ねは出来なかったけど,飛び跳ねたいくらい嬉しかった。
「一緒に教室行こっ!!鞄持つし!!」
「いいよ~!鞄くらい持てるし悪いもん~!」
「水くさいよ!!ほら,貸しなっ!!」
そういって美砂は私の手から鞄を奪い取って,持ってくれた。
ゆっくりしか歩けない私の横に立って,人にぶつからないようにとか,色々気にしてくれた。
だから,周りの目も気にならなかった。
本当にありがとう…。
「しおり,みんなすっごく寂しがってたんだから!!…ほらっ!見てっ!!」
美砂が前を指差した。