「本当に大丈夫なのか?!」
改めて担任は聞いた。
「はい。もうガーゼも外しましたし!…少し出血はありましたが…」
外来で行った時に,荻田先生が外していたテープは実は
傷のまわりではなく,傷の上に貼られていたらしかった。
それを知ったのは,母に帰り道で
「痛くなかったの!?」
と聞かれてから,やっとだった。
思いきりピリピリと外したせいか,傷口がそこから避けて,血というか,組織液のようなものが染み出してきたりしていたのだ。
「そうか……かなり痛かったんだろうなぁ。…とりあえず,今日の集会は無理するなよ。」
そういって,担任は本当に心配してくれた。
お礼を言って,職員室を出た。