うぅ・・・・・


抑えきれないほどの力がわいてきてるよぉ。

(く、苦しい)

そう思ったとき溢れ出す量が最高潮に達した。
と、同時に目の前でポンッと何かのはじける音がした。


「よーし。目を開けていいよー。」


ゼクスカリヴァ様の声が聞こえたので、
目を開けてみた。
すると私の前には1つのステッキがあった。


「か、かわいい。」


つい、そう言ってしまった。
でもそんな言葉がもれてしまう位私の前にあるステッキはかわいかった。

先端に三日月のような形の七色に光る水晶がついていて、柄との境目には少し大きなリボンが結ばれている。

そして、そのリボンの下が長くて、柄にぐるぐると巻きついている。


そしてグレイのステッキは先端は髑髏で細長い感じのシルクハットをかぶっている。

柄には黒く龍のような刺青が彫ってあり、下の方は直接攻撃ができるような鋭い刃がついている。


「えー・・・なんかコイツらのと比べてかっこ悪くねぇ?」


グレイは文句を言いながらソルジャーの3人を指した。
そんなグレイにゼクスカリヴァ様はこう言った。


「そんな事ないよ。それが君の波長とあった武器なんだ。それにね・・・?」


ゼクスカリヴァ様はいったん話をやめてグレイのステッキについている悪魔の羽のようなものを指差した。


「これ、空飛べそうじゃないー?」

「うぇっ!!まじで!?やりぃー♪」


ゼクスカリヴァ様に言われてグレイはすぐに元気になった。


でも・・・


「修行しないと無理なんじゃないかな・・・?」

「えぇ~・・・めんどい。」


えっ?グレイ私の心を読んだ!?

とかバカな事を一瞬考えてしまったけど、すぐに思っていた事を口に出していたということに気づいた。

ま、でも間違ったこと言ってないしいいよね。


「そうだね、がんばって。」


ゼクスカリヴァ様がその言葉を言うと同時に
目の前にふよふよと浮かんでいたステッキがまたポンッと音を立てた。

さっきみたいに消えたかと思ったら


ミニサイズになって手の中に納まっていた。