―リューク―


「はぁ~・・・」

なんかすげー事になったな、オイ。


俺はベッドに仰向けになって瞼を閉じた。
今日あった事を巻き戻してみる。



いつも通りリサと一緒にいたら、いきなりジャスティンに呼び出された。

初めてゼクスカリヴァ様に会った。

初めてノアール寮の奴らに会った。

初めてこの学校にいる奴でも誰も知らないという、ルージュ寮とノアール寮の敵対してる理由も聞かされた。

初めて信じられねぇような今の現状を知った。


今日だけでも頭がもたねーほどのたくさんの事が起こった。



まじでワクワクしてきた。

リサだけじゃなく、今日初めて会ったノアール寮の“ユカ”と“グレイ”って奴と、なんか転校生っぽい奴も一緒に行動すんだよな?



俺はベッドから起きあがって窓の外を見た。


今は12時。

夜空の月が俺に向かって微笑んでいるように見えた。


俺は月にあっかんべーをして1人で笑った。