いきなりそんな話をされてビックリしない人がいるだろうか?

ビックリしない方がおかしいと思う。


「どうして、私達なんですか・・・?」


そんな中、発言する人がいた。“ユカ”だった。

それはあたしも不思議に思っていたけど言葉にだす事が出来なかった質問だった。


・・・・ちょっと尊敬する。

「んー・・・それはね君たちが純潔の血を持っているからなんだよ」

「純潔の血?」

とリュークがつぶやいた。

そして、そのつぶやきに答えるようにゼクスカリヴァ様はこう言った。

「君たちはねさっきの話にも出てきた、アディーテとカナタの血を他の血が混ざっていない状態で受け継いでいるんだよ」

ゼクスカリヴァ様の話によると、アディーテは戦士でカナタは魔術師だったと言う。

つまりあたし達はアディーテ、ノアールの2人はカナタの血を受け継いでいることになる。

「でも、他の生徒達は?優秀な人は他にもたくさんいるんじゃないですか・・・?」


耐え切れなくてあたしは思い切ってゼクスカリヴァ様に尋ねてみた。


「他の人達の血はいろんなご先祖様の血とかが混ざってしまっているんだよ。しかも相当薄くなってしまっている」


ゼクスカリヴァ様は真剣な顔で尋ねてきた。


「どう?行ってくれるかな」


行きたい。素直にそう思った。

これがあたし達の宿命なら、あたし達にしか出来ない事ならやろう。


あたしは「はい」と返事をしようとした。

でもあたしの言葉をリュークの声が遮ってしまった。