「ねえ…何かあったんでしょ?」
私はごくっと唾を飲み込んで、口を開いた。
「朝、見ちゃったの。」
「何を?」
「愛が遥人と楽しそうに話してるとこ。」
「え?」
「協力するって言ったのに、愛も遥人が好きなら最初っから言ってよ!」
「え?」
更に困った顔をする愛。
「…もういい。」
クスッ
「アハハハッ!」
困った顔をしていた愛がいきなり笑い出した。
「何が可笑しいの?」
人がこんなに悩んでんのに…。
「だって…だって…私、アハハッ遥人のこと好きじゃないし!」
愛はお腹を抱えて笑っている。
へ?
「ど…どういうこと?」
「確かに朝は遥人と話してたけど、別に好きじゃないってこと♪」
え?
え??
愛は遥人を好きじゃないの?
確かに朝、2人が話してただけで…
全部全部、私の勝手な思い込み?
そう思うと次第に顔が、真っ赤になるのが自分でも分かった。
「アハハハハハッ!あたしは健太が気になるから、協力してもらうように頼んでたの♪」
「な、なんだぁ。てっきり2人は付き合ってんのかと、思っちゃったじゃん。」