そんなライを見てたら、自然と自分の口元にも笑みが浮かんでた。
チラッと横に視線をやれば、同じ様な表情をしたショウがいて…。
俺たち3人はずいぶん久しぶりに一緒に笑った。
「ライ、彩都のことはゆっくりでいい。無理に飲み込む必要はない、少しずつでいいんだからさ。何か言いたいなら俺やショウが聞く、それに……また泣きたくなったら慰めてやるし?」
最後はわざとらしく言ってやる。
「な、誰が泣いたよ?!」
「泣いてただろ~?」
ニヤッと笑いながら言ってやると、ライはいつものように唇を尖らせて拗ねてしまった。
「俺は泣いてねぇ!ぜってぇ泣いてねぇ!!」
ガキみたいなライに俺もショウも顔を見合わせてくすくすと笑い出してしまった。
あぁ、こういう空気だ。
俺たち、前は毎日こういうふうにメンバー全員で笑い合ってたんだよな。
この瞬間。
少しだけ昔のCrimson Scarに戻れた気がした。