しかし、さらに。

「タッキさ~ん!今日のオーディエンス、ノリがいいです!頑張ってくださいね~、私タキさんのかっこいいギター大好きっ!」

「わっ!歌夜あぶな……っ!!」

楽屋口に立って俺を覗き込んでいた海斗の背中を、タタタッと勢い良く走ってきた歌夜が押した。

――と思ったら、海斗がよろけた。
そして…そのままこっちへ倒れてきやがる。



待て、やめろお前ら。



そんな俺の心の声も虚しく、海斗の顔が間近に迫って……。






バッターーーン……。






「俺、お前ら、嫌いだ」






床に倒れた俺は、腹の上に乗っかってる海斗と、それを見て何故か爆笑する歌夜を見て、ボソッと呟いていた……。





マジ勘弁してくれっっ!!