願わくば自分がドアを開け出て行く前に、ライが俺を止めてくれたら……。

そう思ってドアノブに手をかけた瞬間。






ドカッ!!







「~~~っっ!!」

「タキ~!次はクリスカの出番だぜ~っ!俺たちめちゃくちゃ楽しみにしてんだよ!も~ガツンとかましちゃってよね!!……って、え?どしたの?」

「……てんめぇ……っ!!」

俺は今日二度目の災難に、今度は額を手で押さえた。

クソッ、今日は厄日か?!前も後ろも痛めつけやがって。
俺に恨みでもあんのかよ?

鋭く睨みつけた視線の先には、なんの悪気もなさそうにポカンとしている海斗が俺の顔を覗きこんでいた。

なんか……タイミングがいいのか悪いのか……。