「つまりはアイツが何かしら動くまでは、俺たちも静かにしてろってこと?」
車の中、合流したライも含めて俺たち3人はあれこれと意見の交換。
「ってことだよなぁ?アイツなんか秘策でもあるのかよ」
「でも1年半ある残りの契約期間チャラにするのってよっぽどのことじゃなきゃ……あ!もしかしてアイツめちゃくちゃ金持ちとか?」
「それで違約金払ってくれるって?んなことぜってぇしてくれねぇだろ、アイツ」
「えぇ~~!じゃあじゃあ……」
と、そのままライは唸りながら黙り込んでしまった。
「まぁ、さ。のんびり行けばいいんじゃないの?別に俺たちの音が逃げるわけじゃないし。ゆっくり準備していけば、さ」
ふわり、と穏やかな笑みを浮かべたショウが空気を和らげる。
確かに。焦ってここでごたごた起こすよりも、ジッと我慢して次への準備をするべきかも。
「そうだな」
俺はショウに頷いてからライの顔を見やる。同じように小さく頷いてた。