「あ~、櫻井……オマエちょっと席はずして……」

「イヤです」

「いや、マジでオマエの立場的に……」

「イヤと言ったらイヤです!僕は皆さんのマネージャーです!例えば皆さんが……もしウチの事務所を辞めることになっても、その最後の最後までは僕は皆さんの味方ですから!」

「…………」

櫻井は必死だった。真剣な顔で俺たちのいるテーブルの傍までやってきて、一人ずつの顔を見回した。

「僕は、まだマネージャーになって間もないです。頼りないのは分かってます、でも……クリスカの……、タキさんたちの音楽のためなら何でもやりたいんです!最後まで手伝わせて欲しいんです!!」

なんてヤツ!

俺思わず涙出そうになったし!

「櫻井……オマエ、めっちゃいいヤツ!!今まで顎で使ってて悪かった!!」

ライがガタガタッと立ち上がって、いきなりマネージャーに抱き付いた。

「えっ?!えぇっ!!ライさん!?」

「オマエもついでに辞めちゃえよ!俺らと一緒に行かねえ?!」

「は、はい!辞めます!行きます!ついていきます!!」