「な、なんかショウくん、いつもと違う……」
引きつった笑いを浮かべる東條にジリジリと近寄るショウの顔。
その唇には煙草が……。
焦げる!!焦げるよショウさん!!
根性ヤキができちゃうよ!
そんな俺の心の声は聞こえるわけもないんだけど。
「近い!近い近い近~い!!ショウくんコワい!!」
椅子の背に貼りつくようにして顔をそむける東條の顎を鷲掴みにするショウの顔は、かなり……ヤバイ。
「タキ、アイツマジでキレてねぇ?!」
「あぁ……素が出てる……」
いつもは巧みに隠してるんだけど、ショウは実は生粋の九州男児。本気で怒らせたら、マジ怖い。
そんなショウは、煙草の火が東條の鼻先3センチの所まで近付いたところでようやく止まった。
「…………っ」
東條の喉がゴクリ、音を立てた。