二人してひとしきり笑った後、話を切り出したのは向こうだった。
『本気で変わる気がある?』
落ち着いた低い声。真面目だ、って分かった。
「ある」
『それはタキくん一人の答え?それとも三人の?』
「もちろん三人」
躊躇うことなく返した言葉に、東條は一拍おいてから言った。
『……じゃあ訊いていい?』
「何?」
もうどんなこと言われたって動揺なんてしねぇ。
そう身構えた俺の耳に届いたのは、それでも俺を絶句させるのに十分な威力を持った台詞だった。
『もう一度、インディーズに戻る気、ある?』
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