翔也さんは話し始めた。



「あのな、純はこの仕事をやめてほしくはないらしいぞ。一応PVには女性として出てもらうんだし。それに心の拠り所はここだろ?」

翔也さんは続けた。


「だから君にはボーイで働いてもらうよ?これは俺の命令。」



翔也さんはポーカーフェイスで何一つ表情も変えずに言った。



「けど、」



「けどじゃない。まだあたしもソロやるって決めたけどどこまで出来るか分からないんだから」



後ろを振り向けば純さんがいた。



「それに、あんたのその姿好きなんだからさ」



一言付け足した。翔也さんもポーカーフェイスから笑顔に変わっていた。



「って事だから!」



純さんはそう言って店を出た。