純さんにそういわれて顔を正面に向けた。



そこにはまた、サングラスをかけた純さんがいた。



「ありがと。」



そう言われると頬を両手て包まれ、唇にキスされた。




「これ、お礼だから。なんてね。ちゃんとお金は払うけど。よろしくね?それにあの時、いなくなってごめん。」




きめ台詞を耳元でいわれさらに顔が赤くなっていった。




自宅に戻り俺は女物の服を捨てた。




そしてお店への正式な「退職届」も書いた。




ミシンを取り出して、あの頃を思いだしていた。




「これ・・・・。」



退職届を翌日、翔也さんに渡した。



「お前はいつもそう、丁寧だよな。毎回のように。」



「でも・・・・・・。」



「礼儀は大切だけど。これは受け取れないよ。」