1階から3階まで上がって、神楽の部屋に入った。


部屋に入ると神楽が右手1本でイスを2個持って、あたしと肇の前にイスを置いた。

神楽はベットに座った。




「これからの事、…ねぇ……」


神楽はハァ…とため息をして、あたし達を見た。

正確には、あたしを見た。










「3日後に、……ロンドンに行くんだよ。」


「嶋岡夫妻の、…養子になるから、嶋岡夫妻について行くから。」


「そこで、勉強するから、…行くんだったらもぅほとんど100%に近く、……ここには戻って来ない」


「そこで勉強して俺は嶋岡さんの経営している会社の社員になって、…そこの社長社長候補になるって…」



「「………。」」

あたしと肇は何も言わなかった。

ってか言えなかった。






「その人、何の会社経営してんの…?」


何を言ったらいいのかわからなくて、あたしは適当に出た質問を神楽にした。


「孤児院の建設と援助、大体は子供関係だけど、他には食品と日常家電品とかいろいろ…」


「へ、へぇ…」


神楽は言い終えたようで、デコにあった奪取綿をべりっと剥いだ。

次は頬にあったバンソコウを剥いだ。