階段を急いで

下りてリビングに向かう

「お母さん何か
飲み物ある?」

とっさにお母さんに聞く

「冷蔵庫にオレンジジュースが
あった気がしたけど」

冷蔵庫を開けると

オレンジジュース発見

コップにオレンジジュースを

注ぎおぼんの上に置く

「今日誰か連れてきた
でしょお母さん
さっき見ちゃった!!」

お母さんの言葉を

無視して

自分の部屋に戻る

ドアを開けると

下を向いたままの

時雨がいた

「遅くなってゴメン」

また沈黙が続く

「続きを話すよ」

急に顔を上げられ

びっくりした

「姉貴が俺を恨んで
いた理由はただ単に
ウザかったんだってさ
俺だけ可愛がられてる
のがウザかったんだと
だから家には
俺の居場所と呼べる
場所は無かった
毎日親に殴られて
姉貴にも悪口を言われて
嫌だった嫌だったんだよ
そしてある日俺は
親が居ないときに親の
部屋に行ったんだ」