「紫ー私の事が
そんなに好きか!!」

「はいはい好きだよ
李花は大切」

ちょっと呆れながら言う

「じゃあ帰ろうか!!」

それと同時に

李花に手を引っ張られ

勢いよく外に出る

外は夏のせいか

まだ明るい

李花の家まで

喋り放題の李花

本当飽きないよ

李花といると

「それじゃあ
気を付けてかえるんだよ
また明日ね」

「バイバイ李花」

李花と別れ

ちょっと小走り

しながら家まで行く

信号が赤に

なっているのだろう

皆止まっている

止まった瞬間

誰かに肩を掴まれた

びっくりして

振り返ると

時雨がいた

とても悲しそうな

顔をしている。

「紫…助けて
もう嫌だよ…また
俺の心を奪おうと…
するんだ」

肩を掴まれながら

言われる

「とりあえずウチ来る?
すぐそこだからさ」

何も言わない時雨