「なぁ今思ったん
だけどさ」

彰は笑いながら

言ってくる

「お前本当に
色見えないのかよ
本当は嘘とか」

え?今何て

言った?

色が見えないのは嘘?

どうしてそんな事を

嘘つかなくちゃ

いけないんだよ

「本当に…言ってんの?」

「ハァ?」

何こいつ…

信じらんない

「マジで言ってんの
かって聞いてんだよ!!」

涙が溢れてきた

けどそんなの

見せなくない

「こんなこと
嘘ついてどうすんだよ」

また笑いながら

言ってくる

「最っ低!!」

そう言って

その場から逃げる

逃げようとした時

誰かにぶつかった

「紫?どうしたの?
何かあった?」

李花だった

李花は私が泣いている

ことを察知したのか

抱き締めてくれた

「ヒック…りかぁ…」

泣いていて言葉に

できない

「どうしたの?
誰にやられたの?」

優しく聞いてくれる李花