「そろそろ、お時間にございます。」

と、ある女房が声をかける。


「分かった…。

さあ姫、車へ行きましょう。」


姫は頷いて立ち上がり、私の後について部屋を出る。

その姫の後ろには、色鮮やかな衣装に身を包んだ、乳母始めとした女房達が。