自分が情けなくなった。

姫だって辛く悲しいに決まっているのに、こうして私を気遣ってくれる。

それなのに私は、この姫を置いて死にたいとばかり考えていた。


この時、決心した。

「お父様、大好き。」と言っているこの可愛い姫、清子の忘れ形見のこの姫を、何が何でも大切に守ろうと。