夕食の材料をたくさん買い込んで帰ってきた芽衣ちゃんと嶋田さん。


佐和さんに完全ではなくても不安を取り除いてもらった私は台所で芽衣ちゃんと食事の支度をしていた。


「嶋田さんがお好み焼き食べたいってうるさいから!」


面倒だと言いながらも準備を進める芽衣ちゃんはとても嬉しそうで、


「お好み焼き美味しいもんね。」


私も何度か作ったことのあるお好み焼きなら手伝えると思い2人で楽しく手を動かした。


「紫衣、大丈夫か?」


「芽衣ちゃん、何かすることない?」


狭い台所に佐和さんと嶋田さんも何度も顔を出し、その度に私達は彼らを追い出した。


穏やかで楽しい時間だった。


材料の準備が整い佐和さん達はビール、私達はジュースで乾杯をして


「お好み焼きを焼くのは男の役目だから」


そんな風に張り切る嶋田さんが率先して焼いてくれた。


「野郎ばっかで食べるより女の子がいると思うと焼くのにも張り合いがあるよ。」


「確かに、野郎ばっかだと焼くのも忙しいしな。」


普段きっとたくさんのお友達と一緒に食べてるのだろうという内容の2人の話。


「そんな風に牽制しなくてもいいですよ?」


芽衣ちゃんはすかさず言葉を返す。


「お好み焼きや焼き肉は男ばっかで集まるときの定番メニューなんだよ。」


嶋田さんの言葉にも芽衣ちゃんはアッサリバッサリ


「女の子がいるときは違うメニューなんですね。」


言葉を返した。


そんな2人の会話にハラハラしている私に、


「夫婦喧嘩は犬も食わねぇって言うだろ?」


悪戯な笑みを浮かべて話す佐和さん。


仲良しってことだよね?

私もニッコリと微笑んだ。