どうして私はいつも失敗ばかりしちゃうんだろう。
恥ずかしくて、消えちゃいたい。
だけど、こんな私に佐和さんはいつも優しく声を掛けてくれる。
「からかってごめんな」
そして抱きしめてくれる。
優しい佐和さんに私は本当に何も出来てないよね?
「佐和さん、やっぱり脱がして下さい。」
佐和さんの腕の中で勇気を振り絞って言葉を落とした。
「え?」
佐和さんの鼓動がどんどん早くなるのが胸に寄せた頬に伝わる。
「私を見て下さい。」
「いつも見てるよ。」
驚いたのは一瞬だけで、やっぱり佐和さんはいつも通り余裕たっぷりに言葉を返してくる。
「全部見て下さい。」
「どうしたんだ?」
「私、佐和さんが好きです。
だから全部見て下さい。」
もう一度、挑戦する!
ごにょごにょ講座なんて、もうどうでもいいの。
ただ、もっともっとを大事にしたい。
我慢なんてして欲しくない。
何も出来ないけど、
いつも足手まといになってるけど、
好きだけは、
好きって気持ちともっとの気持ちは佐和さんに負けないから、気持ちだけは対等でいたいよ。