佐和さんの髪の毛もサラサラでとても柔らかい。

丁寧に指で掬って慎重に乾かした。


仕上げは口づけ?


佐和さんがしてくれたように私もしなきゃダメなのかな?


ドライヤーを止めて俯いたままの私に、


「キスは俺の趣味だから、決まりとかじゃないよ」


佐和さんの声が聞こえた。


趣味?

決まりじゃなかったんだ?


考えてることを佐和さんによまれていることが恥ずかしくて顔が熱くなった。


「サンキューな。
めちゃくちゃ気持ちよかったよ。」


私の頭のてっぺんに口づけを落とした佐和さんはドライヤーを片付けるために洗面台に足を向けた。


やっぱり胸がぎゅっとする。


佐和さんに触れると、触れられると胸がぎゅうぎゅう痛くなるんだ。


「紫衣、お腹空いただろ?」


テーブルの上にはたくさんのサンドイッチとおにぎりが並んでいる。


「まるで店みたいだな。」


綺麗に並べすぎたかな?
テーブルの上にサンドイッチとおにぎりをそれぞれに綺麗に一列に並べておいたんだ。

目で見て確認できるようにって考えたんだけど、やりすぎたかな?