「着いた--!!」


「琵琶湖って大きいね!!」



芽衣ちゃんと私は大きな湖を前に興奮して騒いでいた。



先を見ると船着場がある。



「ねぇ、あの遊覧船に乗ってみたい。」



芽衣ちゃんの提案で遊覧船に乗ることにした。



大きな鉄の船。


こんなものが浮かんでいるのが信じられないという気持ちは心の中に押し込んで...。



チケットを買って二人で船に乗り込んだ。




船のデッキはとても大きく、人は余りいないので広々としていた。




「なんだか人がいなくて貸切みたいだね。」



「ホントだね。とっても優雅な気分だ。」





この船は琵琶湖のクルージングを楽しみながらレストランで食事を楽しむことも出来る。



だけど私たちはお弁当を食べたばかりなのでレストランでお茶を飲むことにした。



レストランに入ってすぐメニューに目を通す私に芽衣ちゃんがハッとしたように息を飲む気配が伝わった。



「信じられない...。」


芽衣ちゃんの言葉に私は視線を向けると彼女は止まったように一点を見つめていた。



「どうしたの?」



言葉と同時に私も芽衣ちゃんの見つめる先に視線を動かすと男の人の二人組みが食事を取っていた。