「食べよ。」


三成の冷たい声。


強制されているようなそんな強さに私は手の震えを押さえながら小さなお菓子に指を伸ばした。



そして盆の上のお菓子を見て私は思わず声を上げたんだ。



金平糖。


小さな綺麗な色の金平糖が盆の上にたくさんのっていた。



小さな金平糖を指でつまみ上げ目の前にかざしてみる。



懐かしい気持ちが溢れてきた。



現代にもあった金平糖。


ほとんど食べることのなくなった金平糖だったが小さい頃に食べた記憶がある。




「知っているのか?」



「はい。」



「それは秀吉様から頂いた貴重な物、お前はどこでそれを知ったのだ。」




三成の目は厳しい。



確かに貴重な物に違いない。



そんなものを知っているなんて....。



私は疑われているのかしら?





「私の世界では珍しいものではありませんでした。」