「王宮にはちかづけないもんな~。王様なんて空の上の人だもん、」


「そうね。めったにお目にかかれないわね。今の王を拝見したのも何年も前の国の式典だったわ」


王を一目見たくて大勢の人々が集まり、顔なんて全く見えなかったが…。


「さあ、私は仕事に行くわ」

「もういっちゃうの~?」

「ええ、また今度ね」


名残惜しそうな子供たちに手を降って朱麗は足早に去る。

さあ、今日も頑張ろうっと!