朱麗の日課の子供たちのお勉強会である。勉強と言っても、こうして、昔話を読むこともあれば、文字の読み書き、計算を教えたりと、あくまでも生活の範囲であるが。

仕事の合間をぬっては、こうして、子供たちの相手をしているのだ。


「ねぇ、朱姉。じゃあ今の王さまって一番始めの王さまのずぅっと孫ってことなの?」


一番のやんちゃっ子の翔慶が目を輝かせている。

「さぁ、そうなんじゃない。王位継承に関しては天意、神様が決めるらしいから、詳しくは王宮の人しか知らないのよ」

「ふーん…」

「王宮には誰でもかんでも入れないしね」