…そういえば聞いたことがある。 夜空に輝く北斗七星も何万年か後には"北斗七星ではなくなってしまう"と。 何万年後の話なのに、頭の中で想像してみたら、 そんな形の崩れた星のかたまりなんか見たくないと思った。 ――いずれは太陽も星も消える。 永遠なんて存在しない。 恒星がテーマのはずの理科の授業で、 僕はなぜかそんなことを理解していた。 ―それは多分、中3の秋のことだった。