4月… 入学式。 楽しかった中学校生活を卒業して、憂鬱な気分でいた私、相瀬璃依子。 あの時より楽しい生活なんてあるの? 友達も先生も彼氏もここにはいない。 「写真撮ろー!」 「いいね!」 周りから聞こえる楽しそうな声。 羨ましい。 どうして、ここに来たんだろう。 「璃依子、帰るわよ。」 私を呼ぶのは母。 「うん。」 高校で上手くやっていける自信がない。