「す、ごい・・・!」


あまりの驚きで、すぐに反応できなかった。
同じ苗字。一文字違いの名前。
ちょっとおしい同姓同名。


「だろだろ?!
俺れなの自己紹介聞いたとき、すぐに話しかけようって思ったんだ!」

「わたしの自己紹介、すっごい下手だった・・・」

「んなことねーよ?笑いとれてたし。」


にししっ、と笑う。
本当に彼は、笑顔が似合う。

少しずつ、クラスに人の輪ができてきた。
その中の1つの輪が、わたしと玲那斗くんの机に寄ってきた。


「よーっす玲那斗!」

「よっす。また同じクラスだなー・・・」

「なんだよ玲那斗ー本当は嬉しいくせに!」


茶色の髪の男の子。
多分中学校同じだったんだろうな。
玲那斗くんの頭をがしがし撫でたら、逆にシメられてしまっていた。
つい、その様を見てくすくすと笑う。


「あー!小泉さんに笑われちゃったじゃんかー!」

「知るかっ!」

「小泉さん、よろしくねっ☆」

キラッ☆と効果音付きのウィンク。

「うんっ。よろしく!」