「あの〜バイトさん辞めちゃったんですよね…」

お兄様はゆっくり頷く


隣でニヤニヤする悠宇を他所に私は続ける


「私ここでバイトします!えっとケーキ好きだし部活も引退して放課後暇だし、てかここのケーキ屋さんの雰囲気がすごーく気に入ったんです!!…だから是非ともここで働かせてください」


一気に捲し立てるように喋り切った私は息もかなり上がっちゃってる。


隣の悠宇なんて今にも大爆笑しそうなのを必死で堪えてるのがヒシヒシと伝わってくる


ケーキが気に入ったのは本当だしお店の雰囲気が好きなのも事実


でも一番気に入ったのゎお兄様です


とわ流石に言えないし…


すると、
「お店もケーキも気に入ってもらえて嬉しいよ。明日からでも来てくれると助かるかな。あー、でも一応未成年だし家族や学校の許可も必要なんじゃない?親の承諾が得られたら、明日にでも履歴書持っておいで」

柔らかくてとても穏やかな口調で言ってくれた。


お店を出てソッコー履歴書を買いに行ったのは言うまでもないよね